システム開発は多くの場合、トップダウン方式と呼ばれる「要件定義⇒基本設計⇒詳細設計⇒プログラム・実装」の流れで行われます。
その各段階を1つの会社が全て行う事は少なく、元請けと呼ばれる大手の会社が顧客からシステム開発の案件を受注し、それを下請けの会社へと流していくのが一般的です。
当然、上流から下流に流れる間にはいくつもの会社が存在する事になり、その度に下流工程を担当する会社の利益は減少していきます。
元請けの会社は要件定義と呼ばれる顧客との折衝とシステム開発の根幹部分の作成のみを行う事も多く、中流・下流の工程を担当する会社がその中に割って入るのは非常に困難な状況です。
そのため、システムエンジニアが目指すのは利益の大きい上流となり、「いかにして上流まで登りつめていくか」が転職を検討する際の大きなポイントとなります。
では実際に転職していきなり上流工程ができるのかと言えばもちろんそれは難しく、下流工程から順々に中流、上流を担当するといった方法が最も現実的です。
そのため中小企業に所属している者は担当している工程で評価を上げ、技術を身につけて転職を繰り返します。
多くの場合、徐々に大きい会社に転職を繰り返し最終的に上流工程に達する事ができれば所謂「上がり」です。
システムエンジニアの業界では上流に行くほど給与や待遇も上がる事が多いため、上流を目指して勢いよく鯉の滝登りの様に登りつめたいものですね。